suimin-ing-days

一に睡眠、二に睡眠、三、四睡眠五睡眠

20170429

駅のホームに降り立つと、見覚えのある景色。


そうだ、2月にインターンに行って、3月に説明会に行って、4月の暑い日に面接に行った会社の最寄駅だった。
ちなみにその面接は落ちた。

 

この日も別の会社へ説明会参加のため来たのだった。
以前来た会社と同じ最寄駅だから迷わないだろう、と高を括っていたが普通に迷った。
今回は方面が逆で、違う出口だったため駅からの光景が全く異なった。 当たり前の話ではあるが。

交通費削減のため、似たような事業で同じ最寄駅なのだから企業は同じ日にまとめて選考イベントを開催してはくれぬかとも思う。
しかし似た事業ということはお互い適正のある優秀な学生を取り合っている訳で、各々企業の事情もあるし現実的に難しいだろうなと思い考えるのをやめた。


説明会を終えた後、他の参加者の学生に話しかけられそのまま途中まで移動を共にした。
説明会中に社員からのアドバイスで就活仲間を作ろうと言ってたのでその影響を受けたのか、はたまた元々そういう人なのかよくわからなかった。要するに、生真面目な人なのか否かあまり読めなかった。
そんな思惑もあり、初めて会った就活生とここまで話すのは初めてだったためどこまで本音を話していいものか迷った。
あまり何を話したか覚えていない。どの企業群を見ているかとか、選考はどうだったかとかを聞かれたれたので事実は答えたんだと思う。
私ばかり話すのも勿体無い気がしたので、何となく気になったことを聞いてみたりもした。
電車に乗ってからその人ははスーツから頻繁にスマートフォンを取りだし、フリック操作で対応してるようだった。
見えてしまったLINEのトーク画面は、背景より緑と白の吹き出しが多くを占めていた。
もしかしたら長文チャットで大事な会話をしていたのかもしれない。

私はぼうっと電車内のデジタルサイネージを見ていた。

 


20170429

20170427

この日は朝一番に都内へ赴いた後、すぐに地元の方へ戻り説明会を受けた。

移動時間を考慮すると都内からとんぼ返りしなければならなかった。

 

昼食を食べる暇がなかったので、二社目への電車を待つ駅のホームでソイジョイを食べた。
なるべくがっつかないように、袋の中で小分けにしてから口に放り込んだ。
そのとき交通費を無駄にしてしまったなあ、とふと思った。予定を逆にすればよかったのだろうが、確か開催時間が限られており難しかったのだと思う。

電車に乗り込んで少しすると、今さっきソイジョイを食べたばかりなのに物足りなさを感じた。 齢21なので明らかに成長期は過ぎているはずなのだが、身体はまだタンパク質と炭水化物を求めている。

 

説明会中。 ヴー、ヴー、とスマートフォンのバイブレーション通知が鳴る。

誰だよ、こんなところで鳴らすのーーー私だった。
スーツのポケットにスマホを入れたままだった。加えて、建物に入る際入り口を間違え慌てていたため機内モードにするのを忘れていた。
おそらく、先日受けた筆記試験の結果連絡だろう。スマホの振動が椅子を伝うことで大きな振動にはなっていなかった。

適当な瞬間が経つと振動は止んだ。説明している社員の人は、あるいはほかの学生は気付いていたのだろうか?
そんなこと考えても分かるはずもないため、仮に誰か気付いていたとしても知らないふりをしていてくれてよかった、と思うことにした。

 

早めに帰宅したが何かをやる気にもならなかったので、暫く家の布団の中に入ってスマホを見ていた。だんだん眠くなってきたので、目を閉じて眠ることにした。

幸せな、睡眠だった。

 

 

20170427

20170426

散った花、咲いた花。午前三時。

4月の下旬も下旬である。
ゴールデンウィーク、最大9連休などという希望に満ちたワードが飛び交うが、就活生にはあまり関係がない。
現に私は、一般的な国民の祝日の日も授業と選考で予定が埋まっている。らしい。 まだ5月のことだろうと思って現実感が無い。

 

四月一日の就職活動解禁から1カ月が経とうとしている。(追記:2018年の就活解禁は三月一日。素で間違えていた。)
この1カ月間、一万円はチャージされていたSuicaが空になるくらいは様々な場所に出向いた。しかしこの間に私は何をして、何かを得たのだろうか。

わからない。
少なくともエントリーシートを手早く書いてしまうだとか、性格検査ではそれなりに答えるだとか、企業に遅刻の連絡をするという手法は覚えただろうか。
はたまた、スマートフォンアプリを駆使して素早くプレエントリーを済ませたり、会場まで迷わず辿り着くことだろうか。
もしくは画面の向こうには担当の人がいて、人によって丁寧だったり大雑把だったりが当然異なるという認識か。

 

それ以外の、いわゆる自身の「人間性」は?  
4月初旬の頃から振り返ってみたが、あまりわからなかった。

就職活動というあくまで「活動」に、自身の成長を求めるのは目的の履き違えになるのではないかと思う。
とは言え活動だけでは虚しいし、慣れによって効率が低下するためそういった意味づけをするのかもしれない。
恐らくだが、単純な活動よりスパイスを足した方が刺激があって楽しいのだろう。

何より採用試験では当人の人間性、物事のサイクルの回し方、そのときの感情・思惑・意識も問われてしまう。 主に面接など対面の対話において。 非常に厄介である。
しかし学歴や専門知識が無い私たちは善処するしかないのが実情だ。
仕方なし、得られると思ったものは取りにいくしかない。
就活のサイクル、ないしスパイラルを感情を持って回して、人間的な何かを得るのだ。

 

ふと、鼻と口の奥から甘い味がする。  目薬が眼から鼻の方に流れることによって起こるらしい。
ここ一週間ほどは右瞼にできたものもらいのために薬用目薬を点している。
目薬を一日に何度も点すことは面倒だが、この甘い味をじわっと噛みしめるのは嫌いではない。

 

20170426

20170425

ある説明会が終わる。
もう何回目だろうか、いつものように少しの緊張から解放され、心地よい疲労感を纏いながら会場の自動ドアをくぐる。

外に出ると、海が見渡せるような場所があるようだった。
海を見るなんて何年振りだろう。階段を登る。
お台場のTV局と、レインボーブリッジと、"F"らしい記号を伝える棟と、ビル、コンテナ、船、等々。 カモメも飛んでいた。
少し歩くと風が強くて、髪がボサボサになる。強い風によって体感気温は下がるが陽が当たる場所にいると暑いくらいで、海の日光の力強さを感じた。
海風を受けると少しだけ潮の香りがしたけど、昔行った房総半島の海岸ほどの磯臭さはなかった。
同じ海でも純粋な東京湾と南の方の砂浜では何か違うのだろうか、などとあほらしいことを頭に浮かべていた。


その後、まだまだ時間があったので庭園にも寄ることにした。
向かう途中信号待ちをしていると、観光中だろうか、外国人にGoogleマップを見せられここがわかるか?と聞かれた。目的地の欄には"hinode...bus stop"とあった。正直その地名がどの辺りなのか知らなかったのでsorry,アイドンノーとしか返せなかった。
一緒に探してあげるべきだろうか、とも思ったが外国人はふらっと去ってしまった。

 

庭園は、庭園なのだからほぼ当たり前なのだが、砂利や土で革靴だと歩きづらかった。あと、わざわざ確認はしてないが靴に傷や汚れがついているだろう。
要するに革靴への配慮を忘れていた。が、気にせず歩いてみる。

緑に囲まれた素朴な池と、間近にそびえ立つ高層ビルの対比は面白いものだった。
東京にも存外緑が多いというのは、都内の大学に通うようになってからわかったことだと思う。 勿論、都内のビルやマンションの密集率は他の地域の比ではないし、雑草と杉の木が無造作に茂る場所は23区内で想像できないが。

地面に根を張った小さな草花の緑、木々の新緑、池の淵に見える苔の深緑。

すっかり春も盛りだと気付き、夏もあっという間来てしまいそうだなと思った。
八重桜だろうか、牡丹の花のような花をつけた桜はほぼ満開だった。
こういった種類の桜は5月も中頃に咲くイメージがあったので、ハッとした。そのイメージは、団地の空き地、高台になっている所一面に植えられていた八重桜の記憶。冷たい雨がざあざあ降る午後、小学校の帰りに一人で見た桜だ。
いわゆる普通の桜はすっかり青い葉ばかりになって、その下の地面には花が付いていた額なのか、よくわからないものが散っていた。
池の周りをほぼ一周し終え、少しベンチに座って休憩してから庭園を後にした。

 

春真っ盛りだが、変わらず朝と夜は冷える。
しかしコートはなくてもギリギリ耐えられるくらいの気温になってきた。

私はちょうどこの時期の、何か一仕事終えたくらいの夜の時間にゆるりと歩ける雰囲気が好きだ。 というのも坂本九の「上を向いて歩こう」を連想させるからだ。この歌の中で上を向いて歩いている人は、始まりから少し経ったこの時期に自身を振り返っている状況なのではないか、と。

歌詞が朧げゆえに最早妄想の域だが、一つの解釈としてそんな姿を自分に重ねている。

この日も私はひとりぼっちで歩きながら数時間前のことを思い出し、悔やむ。 悲しくなる。

春の日。星をかぞえて、泣きはしないが、歩く。

 

 

20170425

20170417

駅のホームで採用担当へ電話をする。


結論から申しますと、と前置きしたくせに全く結論から話していないことに気付きながら。
本日時間に間に合わないのですが他の日程に変更できるのでしょうか、と。
私が向こうの立場なら、こんなドタキャン連絡は言い訳をされる前にブチ切ってやりたくなる。しかし電話対応をしてくれた会社の人はさすが「会社の人」だった。

 

他の日程を改めてネットで予約することになった。
この企業の選考申込みができるメンバーサイトにアクセスする。
予約フォームを選ぶと、日付と時間が並ぶ日程一覧。殆どの日程の横には赤く表示された[満席]の文字。
しかしこうしたものも3日前頃から、ネット上でキャンセルされることがある。恐らく二次選考以降の面接は企業から近い日程内での調整を要求されるため、キャンセルできるものはされてしまうのだろう。
私はこの[満席]の隙間を捉え、一番効率のいい日時を押さえる必要がある。
スマートフォンのホーム画面に企業のメンバーサイトを登録する。 気付いたらすぐに空いた日程がないか確認するためだ。 とはいえ予約できる期限や日程の数にも限りがあるだろうから、この日までには予約を取るというリマインダーを設定した。

 

見てわかると思うが、これらの作業は中々面倒くさい。
決めた日程には確実に行けるよう、準備をするほうが余程健全だ。

 

今日も私は、スマホで[満席]の隙間をチェックをする。

 


20170417

自己紹介

今週のお題「自己紹介」

自己紹介をすると思いましたか? しません。 嘘です。

さすがに何も無しに日記を書き綴るのはネット公開してる以上違和感があるので、少しだけします。

 

私文大学生です。

元々他のブログを少しだけ書いてましたが、就活で社会が怖くなり新しく「日記」という形でブログ始めました。

 

日記を数日間書いた感想ですが、できごとそのものを思い出す以外の作業は楽だし楽しいです。 二日前くらいのことになると本当に何があったか思い出せないときがあるので、その事実や思い出しそうで思い出せないモヤモヤは少しつらいです。

「日記」なので起こったこと思ったことを割と脳直で出力しています。そのため読みづらさのある散文になってますが、日記なので。

 

自分の思いを文章にしていくのは楽しいです。日記の中には本当はもっとガッツリ語りたいテーマも出てきたりしますが、今の所はやめときます。 

なぜか? 何かに対しガッツリ文章で語るのはES書く並みに色々持ってかれるからです。

いや、別にブログでES程ガチガチに理由や現実感を詰めなくてもいいはずだし、私もそこまでしないです。 が、どうせなら他の視点から予想してみた考えとか、もっと考えられる深いところまで書いてみたい。そうも思います。

 

これからも日記は数日前のことを書いたり投稿が飛び飛びになったりするとは思いますが、もう暫く続けたいと思います。

 

以上

20170414

スマートフォンを家に忘れた。


そういえばこの日はギリギリの時間になってしまったのでとりあえず家を出てしまった。
いつものように駅に行き、電車に乗り込み、鞄の中を探す。 スマホはどれだけ探しても出てこなかった。

電車に乗ってしまっていたので、家に戻って出直すと時間のロスが大きいだろう。
この時点で説明会には間に合いそうにないな、と明らかにやる気がなくなっていくのがわかった。

 

仕方がないので適当な駅で降りて、気分転換でもして帰ろうと思った。
具体的には、せっかくスマホがないので本を買ってどこかでじっくり読もうと思った。

本屋に入り、玉手箱の対策本を見てみた。
WEBテストの玉手箱率が想定より多く、殆ど解けずに終わるという失態が続いていたから、さすがにどうにかしたいと思ったため。
玉手箱対策No.1の本を手に取る。しかし結局は本の重量、つまり本の分厚さに購入を躊躇ってしまった。
本に重量があると買っても持ち歩きたくないので、出先でないと本を開かない私には意味がないと思ってしまった。
残念ながらこのような無意味な経験は沢山ある。
代表的なものは大学の授業の教科書。一応授業で指定されているので買うのだが、鞄に入れるには荷物になってしまいそうだと渋ってしまう。そうなったら最後、本棚の奥に積まれるかテスト前だけ斜め読みされるか、どちらにしても置物に成り果ててしまう。
そんな苦い経験と最近の交通費増による消費したくない気持ちが組み合わさり、玉手箱対策はフリーの学習サイトかアマゾンで古本で済ませる結論に至った。
本当にこれでいいのか、というモヤモヤは尽きないが考えるのをやめた。

新書コーナーに足を運ぶ。キャッチーなタイトルの文庫本の数々。
そのうち気になった本を手に取りパラパラと読んでみた。
経済学を世の中の事象に当てはめて論じている本らしい。
帯には著者の爺さん顔が印刷されていて、その表情の険しさに気付くと何とも言えない気持ちになり、本を戻した。 こんな険しい顔で書いている本を、私のようにだらだらと生きている人が買うなんておかしいと感じたからだ。
棚に本を戻すと、他の客が棚の中を見たそうな様子が見られたのでその場を離れ他の出版社の棚へ向かった。結果、そこでたまたま目に付いた人口と経済について論じた文庫本を買った。
帯にはNo.1の売り上げだか人気だかと書いてあった。これこそこの本で言わんとしている統計の手法とその読み取り方の齟齬なのではないかと思ったが、そろそろもう本を買ってしまいたい気持ちだったので中断した。

 

ミスタードーナツに入り、適当にドーナツを選んだ。抹茶がコラボしていたらしいので抹茶のオールドファッションとメープル風味のもの。それに忘れてはならない、アイスコーヒー。
それらを食しながらの読書は最高だった。
いや、最高という言葉の響きほど爽やかな快感ではないが。
小一時間じわじわと幸せを噛みしめた。


20170414