suimin-ing-days

一に睡眠、二に睡眠、三、四睡眠五睡眠

20170414

スマートフォンを家に忘れた。


そういえばこの日はギリギリの時間になってしまったのでとりあえず家を出てしまった。
いつものように駅に行き、電車に乗り込み、鞄の中を探す。 スマホはどれだけ探しても出てこなかった。

電車に乗ってしまっていたので、家に戻って出直すと時間のロスが大きいだろう。
この時点で説明会には間に合いそうにないな、と明らかにやる気がなくなっていくのがわかった。

 

仕方がないので適当な駅で降りて、気分転換でもして帰ろうと思った。
具体的には、せっかくスマホがないので本を買ってどこかでじっくり読もうと思った。

本屋に入り、玉手箱の対策本を見てみた。
WEBテストの玉手箱率が想定より多く、殆ど解けずに終わるという失態が続いていたから、さすがにどうにかしたいと思ったため。
玉手箱対策No.1の本を手に取る。しかし結局は本の重量、つまり本の分厚さに購入を躊躇ってしまった。
本に重量があると買っても持ち歩きたくないので、出先でないと本を開かない私には意味がないと思ってしまった。
残念ながらこのような無意味な経験は沢山ある。
代表的なものは大学の授業の教科書。一応授業で指定されているので買うのだが、鞄に入れるには荷物になってしまいそうだと渋ってしまう。そうなったら最後、本棚の奥に積まれるかテスト前だけ斜め読みされるか、どちらにしても置物に成り果ててしまう。
そんな苦い経験と最近の交通費増による消費したくない気持ちが組み合わさり、玉手箱対策はフリーの学習サイトかアマゾンで古本で済ませる結論に至った。
本当にこれでいいのか、というモヤモヤは尽きないが考えるのをやめた。

新書コーナーに足を運ぶ。キャッチーなタイトルの文庫本の数々。
そのうち気になった本を手に取りパラパラと読んでみた。
経済学を世の中の事象に当てはめて論じている本らしい。
帯には著者の爺さん顔が印刷されていて、その表情の険しさに気付くと何とも言えない気持ちになり、本を戻した。 こんな険しい顔で書いている本を、私のようにだらだらと生きている人が買うなんておかしいと感じたからだ。
棚に本を戻すと、他の客が棚の中を見たそうな様子が見られたのでその場を離れ他の出版社の棚へ向かった。結果、そこでたまたま目に付いた人口と経済について論じた文庫本を買った。
帯にはNo.1の売り上げだか人気だかと書いてあった。これこそこの本で言わんとしている統計の手法とその読み取り方の齟齬なのではないかと思ったが、そろそろもう本を買ってしまいたい気持ちだったので中断した。

 

ミスタードーナツに入り、適当にドーナツを選んだ。抹茶がコラボしていたらしいので抹茶のオールドファッションとメープル風味のもの。それに忘れてはならない、アイスコーヒー。
それらを食しながらの読書は最高だった。
いや、最高という言葉の響きほど爽やかな快感ではないが。
小一時間じわじわと幸せを噛みしめた。


20170414