suimin-ing-days

一に睡眠、二に睡眠、三、四睡眠五睡眠

20170513

雨。

二度寝の後、起きると大きな雨粒が雨戸を打つ音。部屋の空気は湿り、既に外は大雨のようだった。
この雨は土曜日ということも相まって私の出不精を促進させた。


惰性でスマートフォンの乗換案内アプリを起動し、現在地と目的地の住所を入力する。何とか予定時刻に間に合いそうだという検索結果が出たため、その結果だけをモチベーションに家を出た。
ちなみにこの乗換案内アプリの結果がダメだった場合、つまり明らかに予定時間より遅れることがわかる結果のときはモチベーションは下がる。
そもそも前もって最低でもこの時刻には出るという時間を決めるべきなのだろう。

梅雨ほどの湿り気はないが、手を握りしめているとじわりと汗が滲む。
4月並みに気温が下がると聞いてまた寒くなるのか懸念していたが、その必要は無かったらしい。

 

幸いなことに駅から目的地までは屋根のあるデッキを歩いてこれた。
またも会社説明会だが、今まで知らなかった企業はまだまだ存在するし面識のない学生は沢山いる。

あらゆる電車の中、街中のカフェ、駅からの大通り、最寄駅。 どこに行っても就活生らしい人を見かける。私は面識もない人なのに気まずくなって、顔ごと眼を逸らす。

聞いたところによると内定率は5割を超えたらしいが、就職活動とは何なのか。

恐らくこの内定率は単純に報告された内定の数を学生の数で割ったものか、そうでなくとも内定持ちは本命企業の採用試験を控えているだろう。

内定を持っても驕らず熱心なのはいいことだが、私のような落ちこぼれからすれば少し休んでいてほしいところだ。

 

説明会で司会をしていた人事の人はこの大雨の中、と強調して学生に参加に対する謝辞を述べていた。

その言葉から私は会社の人でも大雨という環境の認識ができるのだと知り、ホッとした。

一般的な会社員は大雨だろうが会社に向かう。それが私たちの子供の頃からの社会の、というか人々の認識だ。 

この日も傘から漏れた雨に打たれながら会社にに向かった人がいるのだろうか。 もしくはレインコートを羽織って全身装備の上会社へと向かったのか。

雨降りの日、日本の都市のどこかにいる想像の会社員の人を思ってどんよりとした雲を見た。

 


20170513